キューピー&ファッション 

キューピー人形用の洋服を作ってファッションを楽しむ

キューピーのパーカー縫製編と応用 型紙あります

 キューピーのフード付パーカーを復習を兼ねて自宅で製作しました。型紙を少し大きく修正し、パーカーの着脱を容易にしました。生地の柄とトリミングのリブ生地もアレンジしました。完成度は85%、達成度は90%です。完成度と達成度の内容を縫製手順と合わせて紹介します。

縫製手順

 ①型紙をトレーシングペーパーに印刷し、布用スプレーノリを振って布に貼り裁断します。スプレーノリは散りやすいので段ボール箱の中でスプレーすることをお勧めします。ネックポイントなど重要な位置には、目打ちで小さな印(穴)をあけ、消えるマーカーかチャコペンで穴の上から印をつけておきます。

 

 ②肩は前身頃と後身頃の表を中側にして縫います。縫い代の端まで縫わず、2㎜残して縫います(袖を付ける時、カーブがつれないよう切り込みを入れます。縫い代を残すことで切り込みを入れたことになります)。縫い始めと縫い終わりは3度縫いにします(縫い進む1、返し縫い2、縫い進3、)。肩の縫い目を割ってアイロンをかけます(縫い代のおさまりが良くなります)。

縫い代を5㎜で裁断しているのでピッタリ合います。縫い残しを忘れずに。

 ③袖口とリブ部分を縫い合わせます。リブは中心から二つ折りにしアイロンをかけておきます。この時、トレーシングペーパーをつけたままアイロンをかけるとリが伸びません。袖山(身頃側)のカーブが小さいシャツスリーブなのでの袖口と袖山を間違えないようにします。袖口の長さよりリブ部分(緑色)の方が短いのでリブを引っ張り気味に縫うため、リブを上にしてミシンをかけます。縫い代を袖側に倒してからアイロンで押さえます。

 ④袖と身頃を縫います。袖山が直線に近いシャツスリーブですが、身頃の袖周りはカーブしているので縫い代に切り込みを入れ袖と合わせやすいようにします。身頃の切り込みを縫いこまないよう待ち針を打っておきます。身頃を上にして縫います(肩の縫い代も割るように気をつけます)。

 ⑤フードの表地と裏地の表を中側にしフードの顔側の直線部分を縫います。縫い代を割ってからアイロンで押さえ、表からステッチとなる押さえミシンをかけます(縫い代がきれいに収まります)。

 

 ⑥フードを表地同士、裏地同士になるよう折りなおします。表地と裏地は別々に次のように縫っていきます。フードの背面に作った着脱用あきどまりからフードの中心に向かって縫いどまりまでを縫い合わせます。

表地の待ち針から待ち針の間を縫ったら、裏地の待ち針から待ち針間を縫います。

 縫い終わったら表地と裏地が対応するように裏返します。フードの背面に作った着脱用あきを縫っていきます。首回りと間違わないように気をつけます。一直線のように見えますが、先に縫った縫い代を縫わないようにするため、右側と左側に分けて別々に縫います。

ちょっと面倒ですが、左右を分けると縫い代の始末がきれいにできます。

 表にかえしてフードの背面に作った着脱用あき部分にステッチとなる押さえミシンをかけます。

 ⑦フードと身頃を縫い合わせます。前身頃の中心にフードの角を合わせて縫い代を10㎜ほど縫い留めておきます(着脱時の強度強化にもなります)。この前中心から左右に待ち針を打っていきます。縫い終わりは後身頃になります。後身頃は出来上がり線で縫い代を折って、フードとピッタリ重ねておきます(下写真右下の右端)。カーブには切り込みを入れておきます。この切込みを巻き込んで縫ってしまわないよう切り込みごとに待ち針を打つときれいに仕上がります。カーブがきついので右と左に分けると縫いやすいです。

 フードと身頃の縫い代を身頃側に倒してアイロンをかけ、押さえミシンをかけます。

 ⑧袖下が短いので袖下と一気に縫いたいところですが別々に縫います(身頃と袖の縫い代をどちらにも縫わないためです)。
 ⑨裾のリブを取り付けます。袖の時と同様、リブを伸ばし気味に縫います。

 ⑩後身頃に面ファスナーを突き合わせになるよう取り付けます。お勧めする面ファスナーは、「ドール・ベビー服向け極薄やわらか面ファスナー」(裁縫用・裏のりなし)です。これで完成です。

バリエーション

 身頃のサイズはキューピーにピッタリ合うように仕上がっていますので100点。フードの顔周りのサイズを変えて試作しました。試作品は①7㎜長くする、②20㎜長くする(キューピーの頭の最大値が220㎜。これより10㎜小さい長さ)、③13㎜長くするの3種類です。
 試作品①7㎜長くする

 試作品②20㎜長くする

 試作品③13㎜長くする

 ①の7㎜長くすることによって完璧なフードの仕上がったと思いましたが、少しきつめでした。今回使用したニットの厚みがサクランボ柄より厚かったため縫い代の重なりが7㎜の効果をなくしたと思われます。布の厚みの影響を考えたことがなかったと反省。②20mm長くするとフードが大きく見えすぎてかわいさ半減。ということで③の13㎜に落ち着くかなあ。

型紙はこちら

サクランボ柄のフード付パーカー(素材が薄地できついかなと思われるぴったりサイズ)。極薄地におすすめです。

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①顔周りが7㎜長いフード

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②顔周りが20㎜長いフード

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③顔周りが13㎜長いフード

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