今回は「ZERO」にまつわる様々な事象の中から、「数」を取り上げました。「数」としての「ZERO」から最初に連想したのが「0」と「1」の2種類の数値で表される2進数のコンピューターの世界でした。私たちの生活に豊かさと便利さを与えたコンピューターは欠かせない存在です。その便利さゆえに人とライブでつながる機会を失ったり、学びや思考を放棄してしまう闇の世界も存在します。そんな輝かしい世界と闇の世界をreimiがデザインしました。
衣装デザイン
私たちの日常を輝くものしてくれる「0」と「1」の世界は、「MDFPT ZERO]を「0」と「1」で表記することで表現しました。
文字の色は異なるシルバーの素材を用い文字の大きさを変えることで多様性を、裾が広がったスカートにすることによりさらなる進化を表しました。前スカートは向かって左から「MDFPT」、後スカートは向かって左から「ZERO」です。
ドレス全体を黒色にすることにより闇の世界の存在を表しました。袖口を広げ腕が透けて見える素材を使った袖がブラックボックスから抜け出る道しるべとしました。
身頃は液晶画面、パネルを意識し、異素材を組み合わせました。
型紙
型紙のPDFはこちらです。
タイトルに込めた意味
MDFPTが10年を迎え、タイトルを「ZERO」としました。「ZERO」から連想するものは、一つの点としての「0」に直結するかもしれません。「ZERO」には10周年を迎えたMDFPTのプロジェクトを見直し、新分野に挑戦するという意味を込めました。「ZERO」は4つの軸「数(すう)」「礎(いしづえ)」「悟り(さとり)」「生(せい)」で構成しました。Computerは、「数(すう)」の一つです。
MDFPTとは
MDFPTはMukogawa Digital Fashion Project Teamの頭文字から名付けています。2009ねんから2021年まで活動していました。学生が200着余りの洋服をテーマに沿ってデザインしました。デザインをキューピー用に再現しています。
おまけ:2進数とギガバイト
私たちが普段使っているのは10進数です。0から始まり9に行き着くと繰り上がって10になります。ちなみに10進数の「0」は2進数でも「0」です。「1」は「1」です。10進数の「2」は2進数では「10」、「3」は「11」、「4」は「100」となります。アルファベットも同様に「0」と「1」で表現できます。
私たちがよく使うギガバイトと「0」と「1」の関係はどのようになっているのかというと「0」と「1」を1つ保存すると1bitになります。「001」あるいは「101」を保存すると3bitになります。8bitは1byte、100億byteは1Gbyte(ギガバイト)になります。耳慣れたギガバイトの大きさにびっくりですね。
関連記事