「キューピーが不満に思っている体型をカバーする洋服製作プロジェクト1」では、キューピーの体型の秘密を暴露しました(ごめんねキューピー)。この体型をカバーする原型を新たに3種考え、型紙Cをリバティのローン布を使ってワンピースとして再現しました。その結果①のお腹ぷっくり問題は解決しました(体型の秘密は下記のプロジェクト1を見てください)。
今回は実用的な型紙を求めて型紙Cに加え型紙BとDを製作し比較しました。結論は、型紙Dが使いやすく、型紙Bは身頃に切り替えを入れる場合に適していることがわかりました。3人の決めポーズとともに出来上がりを見てください。見た目に大差はないと思われますよね。うふふ。 キューピーの背中の翼分(ダーツ)の扱い方による3つの型紙展開は下記の図のとおりです。
ネックラインと腕周りの縫い代を始末するためトップ部分に見返しを付けています。見返しのウェスト部分は重なりを少なくするために本体に縫い付けていません。


型紙の比較



後身頃のウェスト位置にダーツがある型紙Bとダーツがない型紙Cの仕上がりは、ウェスト周りが同じなので出来上がりに大差はなく、腕周りも良い感じでした。



型紙Cと同じくダーツがない型紙Dは翼のダーツの展開方法が異なった分、ウェスト周りにゆとり分2㎜が加わっています。その分、ウェストのピタピタ感はありませんがとても良い感じです。



結論
このパターンは原型として考えているので、布の厚みが大きくなれば身頃の幅や脇位置を変更する必要があります。原型としてはダーツがない型紙Dを使いっていこうと思います。ただ、身頃の縦方向に切り替えが入るパネルラインやプリンセスラインをデザインするときはウェスト位置にダーツがある型紙Bを使うと型紙を描きやすいと思います。
型紙
型紙B(ウェストにダーツあり)
型紙C(ダーツなし)
型紙D(ダーツなしウェストに2㎜のゆとり)
前回までのお話ダイジェスト版
キューピーの秘密体型①ポッコリしたお腹を目立たなくする1
①ポッコリしたお腹周りに対するキューピーの不満は、前身頃の中心を下げる(前身頃の中心を長くする)ことで一応解決していました。ベルトをするのであれば正規のウェスト位置の切り替えがぴったりします。


キューピーの秘密体型①ポッコリしたお腹を目立たなくする2
前回のプロジェクトで改めて明確になったことは、ワンピースを製作する場合のウェスト位置です。前回の試作品は、トップスの原型として考えていたのでスカートをウェスト位置で切り替えていたため、お腹の一番太いところがウェスト位置になったいました。その上、縫い代が重なるので実際のウェスト周囲径より大きくなります。ワンピースを製作するときには、この原型のウェストを5㎜上げる(身頃を5㎜短くする)とぷっくりお腹の強調を軽減させることができます。
キューピーの秘密体型①ポッコリしたお腹を目立たなくする3
ワンピースの裾幅(裾回りの長さ)が同じで、ウェスト位置での縫い代の重なりを少なくする方法の一つはスカート部分を長方形の型紙で描かないことがポイントです。スカートの裾幅よりウェストを短くすると縫い代の重なりが少なくなりスッキリ見せることができます。
プロジェクト1