キューピー&ファッション 

キューピー人形用の洋服を作ってファッションを楽しむ

キューピーのかわいさ引き立つ振袖の製作ポイントを解説します。みんなで作りましょう! 型紙あります。

 年始の第一弾で着用したキューピー用の晴れ着のポイントを紹介します。昨年、キューピーママが悩んでいた袖の仕立て方と首周り(衿)を美しく見せるために悪戦線苦闘していました。何とかお勧めする方法を見出しましたので紹介します。

袖の仕立て方

 キューピーは腕を腕を横に張っているため、和服の様に四角い形の袖にすると袖が腕に沿いません。案山子のような状態になってしまします。キューピーの袖を腕に添わせるため型紙に微妙な角度を付けています。そのため、着物教室で習った仕立て方ではうまくできませんでした(熟練者の方ならうまくいくと思います)。
 袖の表地と裏地を中表に合わせ、袖口を縫います。縫い終わったら縫い代を表地側に倒します。袖口がカーブしているので縫い代がつらないよう切り込みを入れておきます。アイロンを当て形を整えます。

 表に返して表地と裏地がずれないよう「ぐし」といわれるしつけをしておきます。「ぐし」は表地と裏地をしっかり止めたり折り目のずれを防ぐために袖口や裾、妻下などに施されるしつけ縫いです。袖口縫いどまりから15㎜ぐらいはしつけ縫いをしません。

 袖の裏を上にして表地と裏地を広げます。袖口を縫っているのでつながっています。肩に当たる中心で二つ折りにします。袖の振りの部分を縫っていきます。キューピーママは次の作業しましたがなくても大丈夫です。振りを縫うとき着脱に力がかかる部分を補強するため袖の表地、袖口止まりの表地と裏地、袖の裏地に針を通し、返しは袖の表地にもどります(写真右)。しっかり糸を引き締めて結んでおきます。

 袖の膨らんだ部分を表地2枚と裏地2枚を合わせて縫います。4枚分の布が重なっているので縫うとき、布がずれないよう型紙の線に忠実に縫っていきます。丸みの部分が終わり直線になったあたりから表地と裏地に分けて縫います。袖の底の部分をきれいに仕上げるためです。

 
 袖の丸みをきれいに出すため、縫い目の少し上を丸みに合わせて縫い、糸を絞って形を整えアイロンでプレスしておきます。表に返すときれいな丸みが出ています。

 上の右写真の左側の状態しておきます。袖の振りの部分を縫っていきますが、ちょっとしたコツがあります。表地と裏地を中表に縫います。写真を見ると袖の布は下から表地、表地、裏地、裏地の順番になっています。この一番下の表地と一番上の裏地を袖の底から袖付け止まりまで縫い合わせます(自動的に中表になります)。縫いあげると餃子のような形になります。

 袖付け部分は縫っていませんのでこのあいている部分から表に返します。袖の片方の部分はまだ縫えていませんので、グルっと縫い目を囲むように表地と裏地を中表に合わせて袖の底から袖付け止まりまで縫います。

 左右の袖が出来上がりました。後は身頃に表地同士、裏地同士を中表に縫い合わせていきます。

スッキリ衿元の作り方

 キューピーは首がないと言う表現が的を射ているのかわかりませんが、顎の下は胸・頭の下は肩になっており、頭部と体の間に隙間がほとんどありません(洋服を製作するときも衿が難しいんです)。そんな中、なんとか衿元をスッキリ見せるための方法を試作しました。簡単なことでしたので他のドール着物にも応用できるかもしれません。
 これまでは身頃の縫い代を衿の芯に見立て衿幅5㎜程度で仕上げていました。何枚も布が重なり衿が厚くなってブヨブヨしていました。思い切って衿幅を9㎜にし、衿の縫い代を3㎜に切り揃えました。衿には厚めの芯を貼って張り感を出し、しっかりアイロンで整えました。衿幅を10㎜にすると衿がキューピーのほっぺに当たってしますので9㎜がベストと思います。

型紙

着物を製作する格闘の日々

www.kewpief.com

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