MDFPTのタイトル「Border」のプロジェクトの中からMikiキューピーが、SNS出現前後の時代を分けるborderを「アイデンティティ確立の方法」としてデザインしたファッションを紹介します。SNSが普及する前時代とSNSが生活に欠くことができない地位を獲得した現時代を分けるものは何なのかを考えてイメージした衣装をご覧ください。
SNS出現前後の時代を分ける「Border:アイデンティティ確立の方法」とは
現在社会においてSNSは生活の中で欠かすことができない地位を確立しました。この状況は個人のアイデンティティの獲得(確立)に影響を及ぼしていると考え、個人のアイデンティティを獲得するまでの購買行動に焦点を当てました。
SNSが普及する前時代は、購買時に人との関り(コミュニケーション)を持っていました。例えば、店員とのやり取り、一緒に店を訪れる家族や友人、恋人などとの会話から様々な感情や他者から見た自分の評価を直接手にすることができました。この感情や評価がアイデンティティ確立に一役買っていました。
SNSが生活に根差した現代は、スマホやアプリの利用履歴(情報)を元に人工知能が各人に合った趣味嗜好を分析し、広告やお勧めとして商品を自動表示されます。ここには、人との関りがありません。
ファッション解説
私たちが確立するアイデンティティは、「信頼性」「確実性」を表す紫色のワンピースで表しました(自然界では紫色は少なく、紫色の製造には高いコストがかかりました。そのため皇帝や貴族、位の高い人たちが身に着ける色となったようです)。
SNSが普及する前時代に生まれていた人との関りから生まれる様々な感情は、ベースのワンピースの上に重ねたトップスで表現しました。キューピーの体型に合った感情を表す柄を別途制作したものを使いました。様々な生地をスキャンし、画像編集ソフトでキューピーサイズの型紙に適合する大きさまで縮小しました。この作業にはちょっと手間がかかりました。印刷時の紙に代わる布の選び方に注意しましょう。発色が良いものは表面加工されており縫いにくいです。
SNSが普及した現代は、人との関りが少ない中で獲得した確信が持てないアイデンティティを表現するため、ベースのワンピースのスカート部分と袖口ににオーガンジーを重ねました。
型紙
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