キューピー&ファッション 

キューピー人形用の洋服を作ってファッションを楽しむ

「チコちゃんに叱られる」のチコちゃんの秘密 キューピーは知っている

   某テレビ局で製作されている「チコちゃんに叱られる」のチコちゃんが「ボ〜っと生きてんじゃねーよ!」というフレーズで、わずか5才ながら高い視聴率を獲得しています(岡村さんとキョエちゃんの存在はもちろんです)。このチコちゃんの表情に魅せられ、アドリブで喋るチコちゃん(声は木村さん)にワクワク、チコちゃんの動きに感嘆し、キューピーは毎週オンタイムで見ながら録画し、何度も再生して楽しんでいるのです。「ボーっと生きている」ので様々な知識はあまり頭に入って来ません(キューピーの頭に中は今の所空いているのですが・・・)。チコちゃんにゾッコンなのです。

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チコちゃんに見えるかな(髪ボサボサでごめんね)

   チコちゃんのお話を伺う機会がありました(株式会社NHKアートのデジタルデザイン部)ので裏話をチコっとご紹介しますね。まずは、キューピーもチコちゃんにナリキリ!! 2着作るはめになりました(半袖が長袖になっちゃったからです)。それからキューピーの肩幅が1cmないので袖と襟の縫い代を確保できませんでした。ということで襟は付け襟にしました(襟なしもあり、形の違う襟を作って楽しめます)。1着目は裏地をつけたのですが表地との相性が悪くてシルエットが綺麗に出なかったため、2着目は裏無しにしました。型紙は半袖です。ソックスが上手くできなかった(4パターン試したのですが・・・)ので靴と合体させました。

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ヘアーピースが 「ないとき」「あるとき」

     収録は6台のカメラで90分ぐらい(バーチャルセット用のカメラは使ってないそうです)、その後45分に編集されます。編集後の映像の中のチコちゃんの表情にCG(コンピューターグラフィック)の効果をつけることによって表情豊かなチコちゃんになるのです。単なる着ぐるみではここまで人気者にならなかったと思います(表情がないキューピーの独り言)。CG編集は1チーム7名で3チームあるそうです。作業量は45分番組で200カット(特番75分だと400カット)あり、仮合成に3週間かかり仮合成を番組ディレクターにチェックしてもらいOKが出れば本編集を行い納品というプロセス経ているそうです。CG編集にはmayaというソフトウェアを(ポスト処理を行い頭のトラッキング(映像内で移動するチコちゃんを追跡・分析すること)にはtrackerを使用)利用。キューピーもキューピークローンとしてmayaを使用してCGキューピーを製作中です(キューピーもプロになった気分です。ウフ!)。バーチャルセット用の映像ではないのでチコちゃんの顔の前にゲストの手があると、ゲストの手にマスクをかけ背後の顔部分だけのCGを作ることになります。チコちゃんの顔全体のCGを作って、ゲストの手を切り抜き上から被せることになるんですね。髪の毛がったら一本一本大変!  専門家のロジックだと「チコちゃんのワークフローとして1.3Dスキャンを活用したモデリング、2.GeoTrackerを使用したトラッキング、3.Silhouetterでロトマスクを作成、4.Mayaでの表情アニメーション、5.AfterEffectsでコンポジット」という表現になります(チコっと難しい)。

    チコちゃんのおしゃべりに注目。本当におしゃべりしているように見えますが、実は「あ」「い」「え」の3つの口の開きでできているそうです。日本語の母音「あいうえお」の口の開きを全て再現するとうっとうしいというか子供らしさが表現できないようです。3つの口の開きでおしゃべりさせるためのプログラムも開発されたそうです(キューピーもおしゃべりしたいです)。このお話を聞いてからチコちゃんの口元に集中して見ていると番組の内容が全く頭に入って来ません。そんなこと考えず番組を楽しもう!

   スタジオでのチコちゃんの顔はグレーでマスクがかけられ、神秘のベールに包まれたままでした。ザンネン。

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二人一緒に「ハイ、ポーズ」ちょっとカールしている髪もかわいい

 

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靴も作ってね!

( 京都精華大学展2019にお邪魔しました)